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女性達とジャコメッティ(4) [美術史]

長い間ログを中断してしまいました。申し訳ありません。。
『女性達とジャコメッティ」というテーマの続きを掲載いたします。

前回,パオラ・カローラの胸像を見たことがないと書いたのですが,
その後、フランスから入手した本に図版がありましたので転載します。

パオラカローラ縮小.jpg


以下訳文です。

アルベルトが私の胸像を制作することに決めたとき、彼もまた自分の世界を私に開放してくれた。
つまりアネットとの二人の生活圏・友人たち・公的生活・私生活に通ずるドアを開けてくれたのだ。

 しかし、それ以前に、 我々が本当にお互いをわかるまで一ヵ月かかった。
言っておかねばならないが、私達は旧知の間柄ではなかった。
私が彼に初めて会ったのは、彼の住居兼仕事場に到着した時だったのだ。

イポリット・マンドロン通りにある未公表のそのアトリエ
私は住所を教えてくれた画家のロベルト・マッタの友人として,自己紹介をした。

私は最初から胸像を依頼するつもりでいたので、
アルベルトが私の胸像を制作してくれるかどうか話し合うために二度通った。

 二度目の訪問の際、彼は「頭部の制作は不可能だ」と言った。
しかし「現在の仕事が進んだので、最終的には今取り組んでいる頭部を完成し、
それから後日改めてパオラのものを造る」事を保証してくれた。
 これは私にとって当座諦めるに十分な提案だったろう。

しかし私は彼の言葉を文字通りには受けとらなかった。
彼が遠回しに私の申し出を拒否しようとしていたと思ったわけではない。

 彼は、他での異なる場面でも 全く同じように、
「頭部を造るのは不可能だ。」と、同様の答え方をしていたから、 私が思ったのは
「『頭部を作ることができない』というのはどういう意味なのだろうか?」ということだった。

当時の私には、 彼がそれによって何を言っているのかがよくわからなかった。
結局私にとっては、それは法廷の証言のような「彼の決まり文句」であった。

つまり彼が頭部を造る事に本当にまだ成功しなかったならば 、
彼は私の胸像や、より小さな依頼をも受け入れることができないはずだ。
これは、誰でも考える道理だ。

しかしなぜ彼は自分が望むものを達成できないのであろうか? 
そして、彼は何を成し遂げたかったのか? 
なぜ、彼はその成果に決して満足しなかったのだろうか?

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